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養生禅

歳をとっても衰えない(ゆらぎ練丹)養生法 13

閑話休題 経緯

 私の小中学生時代は、背が低い方でした。運動は好きでしたが体力は弱いし、球技等は下手でした。幼馴染に体力的に強い子がいて、大体、庇護されていたのですが、中学3年の時、トイレで数人に脅され蹴飛ばされました。なぜなら、同じクラスの美人の女の子を呼び出して来いと言われたのですが、私は「自分で行け」と言ったからです。この時は一方的にやられて悔しかったです。

 自分の非力を情けなく思った私は、その日から強くなるため、いろいろなことをし始めました。自分の額の高さほどの蛍光灯のひもを回し蹴りすることからスタートし、強くなること、能力を高めることが私のテーマになりました。それから様々なスポーツ、ヨガ、禅、氣功、武術等に親しみました。

 ある武術の先生は、全身エネルギーが満ちていて拳で打つと、こちらの方が痛い程でした。しかし手足を硬い物に打ちつけるような練習はせず、内臓を養い氣血を全身にめぐらし、一つ一つの細胞を充実、強化した結果そのような体になっていました。当時81歳の先生は、お顔の血色は良く目はきらきらしていました。また凄く健脚でした。ところが、昔の写真を見せていただいたら30代には胃を病み、やせてげっそりしていました。日々の錬功(内功)で、このように体が変化していったということでした。「合理的(東洋医学的)で、心臓に負担をかけずに出来、元氣が出てくる。年をとってもできるし衰えない。人を打つより世界と向き合うようになる。」と先生は言っておられました。今は道教の修行をしているとのことでした。私は先生の人柄、生き方にしびれてしまいました。練習しているうちに、本当に強い人には技は通じず、むしろ体作りが大事ということを思い知らされました。体が変わると意識も変わるようです。徐々に武術の闘う面には興味がなくなり養生面や意識の変化に関心が移っていきました。
 先生方は細かい説明をしませんでした。「自分でつかむもの」だと言うのです。昔の先生方は、大体そうです。自分で考え、自分で体得するものという考えでした。いい質問をすると、いい答えが返ってきました。ここまでになるには、ずいぶん時間がかかっています。ポイントは感覚をつかむことなのです。そうするといろいろわかり始めます。

 平成7~23年、病院のリハビリ室勤務、ホリスティック医療の病院勤務、鍼灸院、整骨院勤務、スポーツクラブ勤務等、鍼灸・按摩・マッサージ・指圧師の資格で働けるところは、ほぼ経験しました。
 2番目の病院勤務時代、自分より若い患者さんが、難病やがんに苦しみ、亡くなっていくという現実を体験しました。現代医学、東洋医学、様々な治療法をしても救えない人はいます。当時、私は30代後半、30代半ばの女性が小さな子供を残して亡くなってしまったのが最もこたえました。一番若い患者さんは14歳、白血病や悪性リンパ腫でした。今、私は予防医学、養生が大事とつくづく感じています。
 平成23年4月~現在 病院勤務時代の同僚と再会し共同運営しています。
治療で、お客様の体の状態がよくなり喜ぶ顔を見たい。それにプラスして、弱い人が丈夫になっていく過程を見たい。東洋思想を知っていただき病気を未然に防げるようになっていただきたいと思って日々仕事をしております。

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